アンソロジー同人誌の主催をしたことがあります。
急にバズった(今はとっくに沈静化)ジャンルでツテもなかったので、編集から入稿までをすべてひとりだけで行いました。
(穴埋め漫画などは、有志にお手伝いしてもらいました)
これには、さまざまな好条件が重なったのですが、私の体験談をお話します。

アンソロ主催に必要なのはプロデュース力


同人誌の編集やページ配分・入稿データの管理は、既に個人誌を何冊も出していたため、余裕でした。

不慣れな人が行うと失敗しがちなのが、ページ数の計算ミスです。
ほとんどの印刷所が4P毎に料金を設定しているので、集めた原稿の総ページ数を誤ると、穴埋めが足りなかったり、逆に挿入したいコンテンツが入れられなかったりします。

総じて言えるのは、自分の個人誌でもしょっちゅう計算ミスをしていると、アンソロ編集でもミスは頻発する可能性はあり得る…ということです。
主催をしたいなら、自分の力量を判断することが大切です。
なぜなら、原稿で手一杯の執筆者になるべく迷惑をかけないようにすることが大切だからです。

アンソロジー原稿の募集形態は?


私は募集をかけず、作家さんを個別にスカウトしました。
途中、知人から作家さんの紹介があり、締切がぎりぎりながらも引き受けてくださった方もいました。

執筆者を募集しなかったのは、リスクがあると考えたからです。

懸念事項は「すっぽかし」「音信不通」


私自身はアンソロジーに寄稿したことがなく、やったことがあるとすれば、デジタル媒体のイラスト寄稿でした。
デジタルゲームの挿絵や、イラスト集に寄稿しましたが、いずれもサークル主催者さんからのスカウトでした。

一般募集で懸念しているのは、アンソロに寄稿を申し出てもらったはずが、締切が近づいてくると「やっぱり描けないので辞退します」と言われて交渉の余地もなく逃げられてしまうことや、途中から音信不通になることです。
主催はそれが一番困ります。

これだけは避けたいと思い、作家さん個人個人に条件を提示し、その条件の元で執筆に了承していただけるかを細かく相談しました。

もちろん、スカウトして引き受けてくださった方は100%ではありませんでしたが、どの作家さんも「自分がどのくらいのボリュームを執筆できるのか」「提示されたテーマで実際に執筆できるのか」「締切を守れるか」などしっかり吟味してくださり、本当に感謝しきりでした。

個人的には、締切を破りそうになったら、まずは主催に相談してみてほしいと思います。
普通のビジネスマンと一緒ですね。

GoogleドキュメントにFAQを作って作家全員に共有した


私が工夫したことは、Googleドキュメントを作成し、アンソロジーの概要とよくある質問をすべての作家さんにURLを共有させたことです。

方針に変更があれば、Googleドキュメントの編集権限は私のみが持ち、随時書き加えていくことで、なるべく執筆者の疑問点を解消していきました。

Googleドキュメントは管理者側でアクセス履歴を見ることができたはずですが、私はそこまで気にして見ていませんでした。
実際はどのくらいの方々が見ていただいていたんだろう…?(笑)

Googleドキュメントは、文章だけでなく画像も挿入することが可能です。
アンソロジーの表紙は私自身が執筆したので、jpg画像に変換してGoogleドキュメントに掲載しました。

主催が常にリアクションを起こすことが、信頼を得る鍵だと思ったからです。

原稿締切は2段階設けた


原稿締切は、一次締切と二次締切をふたつ設けました。
締切がひとつだけでは、遅れる作家さんがいてもおかしくはありませんし、実際には一次締切に間に合わない作家さんがほとんどでした。

また、締切に間に合ったとしても、誤字脱字やデータ不備のチェック、不備があれば作家さんに差し戻して修正を行っていただかなければなりません。

実際に不備が見つかって差し戻した原稿はいくつもありましたし、締め切りを二段階設けたのは結果オーライだったのかなと思っています。

締め切りを待つ間、主催の私は装丁の作成やメール・メッセージの質問対応に追われました。

アンソロジー完成後の謝礼は?


よく耳にするのは、完成したアンソロジーの献本1冊のみです。

私は献本2冊と図書カードを添えて、すべての作家さんにお送りしました。
1冊は保管用に、もう1冊は配布用に。

原稿の執筆には、構想を練ることから執筆まで、作家さんの時間をたくさんいただくことになります。
献本だけでは相殺するに足りないと思ったため、気持ちとして図書カードを添えました。
多くの作家さんに喜んでいただけたので、よかったと思いました。

アンソロ主催はノリじゃなくて真面目に考えて



時間もお金もかかるのが、アンソロジーの主催です。
アンソロジーでお金を儲けたいと思う人はそんなに多くないでしょうが、自分の管理力が現れるのが同人誌です。
手抜きしたかしなかったかで、完成したアンソロジーの評価も分かれることでしょう。

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